新 年 の ご 挨 拶 - 昨年を振り返って -
中央大学剣道部 部長 眞 島 和 已
中央大学剣道部の先輩の皆さま、明けましておめでとうございます。
平素は、剣道部に対して物心両面のご支援を賜り、誠にありがとうございます。
こころから御礼申し上げます。
昨年は、私たちにとって忘れられない年となりました。
今更ながら、東日本大震災の被害の大きさを実感し、尊い命をなくされた方のご冥福を改めてお祈りするとともに、被災された方に対し、衷心よりお見舞いを申し上げます。
この震災で、私たちは人と人の「絆」を再認識いたしました。それは、「思いやり」、「助け合い」、「感謝」、「献身」が紡いだものでありました。被災地の復興活動において、世界中から多くの人々が、これらの心をもって支援活動に従事される姿が見られました。
剣道界においても同様であり、多くの剣友が同好の士を支援する活動が報道されました。
わが剣道部の学生たちも、被災地におられる先輩と先輩に指導を受けている大学の学生へ激励をもって自分たちの「心」を伝えました。
ある先輩は、被災地から進学する本学の学生に対して、宿舎の提供を申し出てくださいました。これらの行動ひとつひとつを知るたびに胸が熱くなり、感動を覚えました。
また、私自身三ヶ月後の被災地を目の当たりにし、普段当たり前だと思っている「日常」が、多くの人々の支えにより成り立ち、平穏である「日常」の有難さを痛感いたしました。
この震災がもたらした教訓を私たちは忘れてはならないと思います。
さて、昨年の剣道部は、例年より早く新入生を迎え始動しました。しかし、震災による原子力発電所事故の影響により、3月下旬には寮を一時解散、待機を余儀なくされました。大学が卒業式、入学式を中止しましたので、いつになれば普段通りの練習ができるようになるのか、不安な日々が続きました。4月に入り、新年度の授業を予定通り開始され、ようやく剣道部の活動も再スタートをいたしました。
このような波乱の幕開けでしたが、一年の戦績は、7月の全日本学生剣道選手権大会で3年の岩根佑馬君(九州学院高校)が準優勝、9月の関東学生剣道優勝大会で準優勝、10月の全日本学生剣道優勝大会で代表戦の末、準優勝と惜敗が続きました。
さらには、11月の全日本剣道選手権では、東永先輩が熱戦の末、惜しくも準優勝と、今年の本学は、準優勝の流れであることを認識せざるを得ませんでした。
しかし、先輩方の奮迅ぶりを見ていた下級生たちが、11月の関東学生剣道新人戦大会において、見事優勝を果たしてくれました。
幸運にも部長就任わずか3年で二度、日本武道館、東京武道館において、部員たちとともに校歌・応援歌を響かすことができました。これほど痛快なことはありません。
是非とも、今年は大阪府立体育館で校歌・応援歌を響き亘らせたいと思います。
いまだ復興がままならない国難ともいうべき事態の中で「日常」を取り戻し、剣道に打ち込める幸せに感謝し、「心」を失わず新しい年を邁進したいと思います。
最後になりましたが、先輩方の今年一年のご多幸とご健勝をお祈りするとともに、引き続き剣道部に対するご支援をお願い申し上げ、新年のご挨拶といたします。
今年一年、よろしくご指導のほどお願い申し上げます。
平成24年 正月
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