中央大学剣道部 部長
潮 清孝
*昨年の京都大会懇親会で。右は土田先輩
2019年9月、高槻先輩にご案内頂き、カナダ・トロントを訪問致しました。あれからちょうど一年。コロナ禍の今振り返ると、なおさら、夢のような時間でした。次訪問できるのはいつだろう...。そんな思いを胸に、一年越しでトロント訪問記を執筆したいと思います。
【波乱の出発】
今回、知人が勤務するヨーク大学の訪問なども兼ね、ゼミ生数名も同行。前日の台風の影響で大幅な電車遅延や大渋滞に巻き込まれ、、、滑り込みで空港到着。羽田からトロントまでは直行便があり、約12時間で着きます(←それでも結構遠い)。機内では、間食にカップ麺(←エアカナダ名物)が出てきたのが妙に印象深い。
【空港にて】
トロント・ピアソン国際空港に着くと、羽尾先輩(46卒/右)と鎌田先輩(青学OB/左)が満面の笑みでお出迎えして下さいました。
これから詳しく書くわけですが、初めてお会いするのにも関わらず、様々なご配慮や機会を頂き、本当に本当に、素晴らしい時間になりました。この写真には、その、未来の充実した時間がすべて凝縮されているようで、私のお気に入りの一枚です(飛行機に乗り遅れなくてよかった...)。
到着後すぐ、羽尾先輩の車で(大変恐縮です。。。)日系文化会館(JCCC)へ。道中、トロントでの急速な人口増加、それに伴う地価高騰(十数年で数倍)、慢性的な交通渋滞などの現地事情、カナダでのライフスタイル、さらに中大剣道部OBの方々が、かつてトロントへ移り住み、一から剣道を普及させ、カナダナショナルチームが世界大会で活躍(団体準優勝2回、三位5回等)するまでの歴史等、様々なことを教えて頂きました(渋滞のおかげです)。
【津村守人先輩(39卒)】
午後7時頃(日本時間午前8時)、トロント市内の合同稽古会の会場である日系文化会館(JCCC)に到着。師範は津村守人先輩。非常に(今回の訪問で一番...)緊張致しましたが、守人先輩を慕って毎回稽古に参加されている大勢の剣士とともに、大変暖かく迎えて頂きました。
稽古後、歓迎会までして頂き、守人先輩がトロントに移り住んだ経緯や、現在のカナダでの剣道事情、ナショナルチームの現状についても教えて頂きました。私からは、二連覇を目指して、日々、熱心に稽古している中大剣道部の状況などをお伝えしました。翌月にそれが実現するわけですが、優勝した翌日に「"祝"」と題されたメールを、守人先輩から頂きました。今でも、たびたびそのメールを読み返し、トロントでの一連の出来事に思いをはせています。是非またトロントを訪問し、改めてご報告申し上げたい次第です。
【朝稽古】
翌朝、5時起きで羽尾先輩主催の朝稽古@ダンススタジオ(Grand Dance Studio)に参加。
剣道が盛んなトロントといえど板張り道場はあまりなく、剣道をできる環境を求めた結果、ここにたどり着いたそうです。
羽尾先輩と潮部長
稽古後、近くのカフェで朝食を手短にとり、解散。仕事前に参加されている方も多く、ここでもカナダの方々の並々ならぬ剣道愛を感じました。
さて。ここまでトロント到着後、約16時間。そういえばほとんど寝ていません。日本と昼夜逆なので、何が何だかわからなくなり、結局帰国まで、あまり寝ない(眠くない)生活が続きました。ちなみに、剣道ばかりしているようですが、、、各稽古会は、早朝か夜の一、二時間程度。仕事の前後にジョギングするような感じです(←言い訳)。
中編に続きます。
<高槻補足>
名物の大渋滞が苦手で、私はJCCCに地下鉄とバスで向かいました。体調不安もあり潮部長に会って安堵しましたが、潮部長も羽田でエアカナダを待たせたらしく(もう時効だろう)、無事に異国で再会できたのが奇跡のように感じました。
原稿に「近くのカフェ」とあるのは Tim Hortons 。カナダ最大のファーストフードチェーン。まぁ、朝マックですね。潮部長はよく分からないまま、私のお薦めのモーニングセットにしましたが、みんなから矢継ぎ早にいろんな質問をされて、味は覚えていないと思います。
帰国の日、ひとり空港へ向かう途中で、ここのコーヒーを買ってから空港快速に乗りました。
この紙コップは洗って日本に持ち帰り(衛生上は・・・)、次はいつ行こうかなぁと、ワクワクしながら眺めていました。いつでもコーヒーを飲みに行けると思っていました。
これから数ヶ月後に、当たり前のことが当たり前でなくなります。
トロントへ行けたこと(3月28日から今に至るまで羽田-トロント便運休)、マスクなしで公共交通機関を利用したこと(今は罰金が条例施行)、羽尾先輩と「来年、秋田合宿で会いましょう」と言って別れたことが・・・今は夢のような。
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